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EV充電器の寿命はどのくらい?電気自動車のバッテリーも劣化する?

 電気自動車(EV)への関心の高まりにともない、充電器の寿命やバッテリーの劣化について気になる方も多いのではないでしょうか。では、実際にEV充電器は何年使えるのでしょうか?EVのバッテリーは劣化するのでしょうか?そして、それらを長持ちさせるためにはどのようにしたらよいのでしょうか。

 

EV充電器の種類

 EV充電器には「普通充電器」と「急速充電器」の2種類があります。

 普通充電器は主に自宅などに設置され、時間をかけてゆっくりと充電する際に利用するのに対し、急速充電器は商業施設やガソリンスタンドなどに設置され、必要な分だけをすばやく充電します。

 EV充電器の種類について詳しい説明はこちら↓

 EVの充電時間はどのくらい?普通充電と急速充電の違いとは?

 

EV充電器の寿命

 EV充電器の寿命は一般的におよそ10年とされています。しかし、これは使用方法や環境条件などによって大きく変わります。例えば、海に近い場所では潮風の影響で劣化が早く進みますし、不特定多数の人が利用するものは損傷が早い傾向にあります。逆に、使用方法を守り適切に利用することで、その寿命を最大限に延ばすこともできます。

 急速充電器については定期メンテナンスが必要となります。正しいメンテナンスサイクルを守ることも、寿命を延ばすために欠かせない大事な要素の一つです。

 

EVバッテリーの種類

 EVのバッテリーには多くの種類があります。ここではそのうちの3種類のバッテリーを説明します。

鉛蓄電池

 鉛蓄電池は蓄電池の中で最も古く、1859年に発明された電池です。

 材料が豊富で安価であるため、鉛蓄電池自体も低価格であることや、爆発や火災のリスクが低いといったメリットがあります。安価で信頼性が高いことから、現在においても広く使用されています。

一方で重量が重いことや、繰り返し使用することで性能が劣化するデメリットがあります。

リチウムイオン電池

 リチウムイオン電池は鉛蓄電池と比べ、エネルギー密度が高く軽量という特徴があり、それらの理由から今のEVバッテリーの主流になっています。

 しかし、エネルギー密度が高いがゆえに特定の状況下では発火する危険性があることや、満充電での保存では急激に劣化が進むというようなデメリットもあります。

全個体電池

 全個体電池はリチウムイオン電池と近い構成をしていますが、電解液を使用しないことが大きな違いです。丈夫で寿命が長く、小型なのに大容量で、熱にも強く、設計の自由度が高いことなどのメリットがあります。

 しかしながらまだ研究開発が進められている電池で、本格的な実用化には至っていません。

 発火の危険性がリチウムイオン電池よりも低く、安全度の高い全個体電池は、各分野で実用化のための開発が進められています。より研究が進めば、将来リチウムイオン電池に代わる主力のバッテリーとなるでしょう。

 

電気自動車のバッテリー劣化

 上述のとおり、EVのバッテリーは使用するにつれ徐々に劣化していきます。その寿命は一般的に8~10年とされており、使い方によって劣化の度合いが異なります。スマホのバッテリーと同様、電力の満充電と完全消費を繰り返すことはバッテリーにとってストレスが大きく、これを頻繁に行うと劣化が早まります。

 また、温度もバッテリーを劣化させる要因になりえます。冷却が追いつかないほどの負荷がかかりバッテリーが高温になってしまうことは、バッテリーの寿命にとって良くありません。

 

劣化を遅らせるには?

 以下の点に気を配ることでバッテリーを長持ちさせることができます。

  ・電力の完全消費と満充電を避け、30~80%の間で使用する

  ・バッテリーが高温になるようなことを避ける

   (急加速や、夏日の炎天下に充電したまま何日も放置など)

  ・可能であれば急速充電器よりも、普通充電器で充電する

 

 

 今後、技術が進歩することで、さらに長持ちする充電器やバッテリーが開発されることでしょう。それまでの間、現時点でできることは、EV充電器とバッテリーの適切な使用を心掛けることです。これにより使用寿命を伸ばすことで、環境保護にも貢献できます。これらの行動は、持続可能な社会への重要な一歩となります。

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